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2023.02.07 16:10

2022年度 講演会開催のご報告

 去る2月4日、看護学部学舎5階多目的ホールにて、2019年11月以後、約4年ぶりに「よつば会」の講演会を開催いたしました。講演会を開催するにあたり、コロナ禍であることを鑑みて役員会議では時間をかけて意見交換をし、今回はZoomを利用したオンラインと同時に会場参加も可能なハイブリッド開催とし参加料を無料としました。当日は初めての試みであるため、本当に会場とZoomの向こう側とは接続されているのかを幾度も確認し、いつも以上に講演会前の準備は慌ただしくなりましたが、そこはIT時代を生きるプロ集団として、定刻通りに講演会を開催することができました。会場参加は46名、オンライン参加は36名の計82名の参加となりました。

 

 講演内容は「マインドフルネス~しなやかな心を作るプチ瞑想習慣~」というテーマでREMS新横浜睡眠呼吸メディカルケアクリニック副院長(日本医師会認定産業医/精神保健指定医/精神科専門医)臨済宗建長寺派林香寺住職である川野泰周先生に講義をしていただきました。

 マインドフルネスの定義は今この瞬間の体験に注意を向け、評価をせず、囚われのない状態で観ることです。マインドフルネスで期待される心身の変化として以下の11項目を説明されていました。

①集中力・注意力の強化  ②脳を休息させることによる回復効果  ③判断力の向上  ④ストレス耐性の向上  ⑤自律神経調整・睡眠改善  ⑥アクティベーション効果(モメンタム);気合が入ること  ⑦クリエイティビティ(創造性)の向上  ⑧対人関係の改善・協調関係の形成  ⑨リーダーシップ形成・チーム力向上  ⑩疾病に対する治療効果(医学的に実証されている)  ⑪自分への思いやりが生まれ、自己肯定感が高まるです。特に⑪の項目は我々に今必要な内容であると感じています。

 社会情勢が不安定であり、コロナ禍の中で日々人間関係がこじれがちになり、職場でも家庭でもストレスを抱えながら生きている我々医療者は他人にやさしくすることには最大の努力をしていますが、自分を大切にすることを二の次にしていると言われます。仏教用語の自利・利他・円満の利他が優先され自利が疎かになりがちです。そこで、自慈心(Self-compassion)と自尊心(Self-esteem)のバランスが肝要であり、「今感じているその苦しみに気づく」ことが自分への慈しみの念を持つきっかけになります。今の瞬間に力を向けて夢中に取り組むことについて、呼吸法を通して教わりました。また、終始やわらかい川野先生の口調を通してカームイメージ技法・慈悲の瞑想実践法の二つを実践しました。瞑想中は参加者全員が自分と向き合い瞑想の世界に溶け込み、会場はとても穏やかな空気が流れていました。もう90分たったのと感じるくらい講義時間があっという間に流れ、会の終了時は心なしか身も心も軽やかになった感じがしました。

瞑想法については川野先生がYouTubeにアップしており自身のサイトも開設されています。興味を持たれた方は一度ホームページの扉を開けてみてはいかがでしょうか。

(川野泰周オフィシャルサイトhttps://thkawano.website/)

 

 会の最後に卒業生であり看護学科教員の玉上麻美教授より大阪公立大学看護学科の近況について説明がありました。大阪公立大学となり160名の新入生を受け入れていること、2,025年に看護学部も入る18階建ての新校舎を阿倍野キャンパス内に建築中であることが説明されました。大阪公立大学となった入学生は、大阪公立大学校友会に入会することになります。つまり、現在在籍している2回生以上がよつば会の会員ということになっています。

 今後ますます、看護学科が発展していくことが楽しみであり、後輩たちがどんどん世に羽ばたいていくことを期待したいとおもいます。                   (文責 教育担当 坂本三枝)

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