大阪市立大学弓道部では、2015年から2016年にかけて創部100周年の記念事業を実施しています。市大 商・経・法90年史「夕古城を仰ぎ見て」の記録によりますと大正4年(1915年)に陸上部の所管から離れて校友会の1部門として独立したとの記述を基に、1915年を創部の年と定めました。
記念事業の第一弾として、弓道部創部百周年の記念パーティを、2015年11月にあべのハルカス「大阪マリオット都ホテル」で開催しました。出席者最年長の90歳を超える先輩から現役部員まで、また遠くは東京・長野や熊本からも駆けつけて頂き総勢百名の盛大なパーティとなりました。大先輩7名の方々による鏡開きを皮切りに、昭和20年卒業の堀内先輩からは戦時下の苦しく厳しい学生生活、弓道部の活動状況についてのお話をお伺いでき、戦争の体験をもたない若いものにとって平和の尊さを改めて思い知らされました。そのあと各OBからの昔話(武勇伝?)に花が咲き、八嶌師範書による「射裡見性」の扁額披露でパーティのクライマックスを迎えました。そして、昭和・平成のOBと現役部員が肩を組み一つの輪になって、恒例の逍遥歌 桜花爛漫を全員で歌ってお開きとなりました。
記念事業の第二弾として、記念誌発行の準備をしております。昔の練習風景の写真や弓道部員の冊子が寄せられてきており、貴重な資料として大切に保存していくとともに、記念誌に掲載し永久保存版としてDVD版にして配布の予定です。
さらに、弓道部への記念品の贈呈です。安土幕の新調、前述の扁額、弓具の追加等が主な内訳です。扁額の「射裡見性」は、弓を射る姿には射手の徳や本性がみてとれるという教えは、弓を引く者にとって基本となる教えであり、末永く市大弓道場に掲げられることになるでしょう。
市大弓道部が更に強くなるためには、OB会がまとまりのある団体として活発に活動し、現役弓道部をバックアップしていくことが不可欠だと思っています。市大弓道部OB会の「己求会」はOBの親睦団体ではあるものの弓道部の後援会として応援し続けます。百周年を機に、市大弓道部の益々の活躍と己求会の盛況を強く思う次第です。