民族舞踊部フロイントは、創立からおよそ60年と長い歴史を持っている。今回、その活動について部長の塚田悠斗さん(工・3年)、米倉健弥さん(工・3年)、松本侑さん(工・2年)にインタビューを行った。
――団体名の起源を教えて下さい。
塚田 「フロイント」は、ドイツ語で友達という意味なのでそこに由来すると思いますが、何しろ60年近く前に決まったことなので詳しい経緯は分かりません。
――部員数はどのくらいですか。
塚田 男子が4人、女子が2人です。なので、「カップル」という男女のペアで踊るダンスがたくさんあるんですが、そのときにはちょっと困りますね(笑)。ただ、全国的には女性が多い傾向にあるので、女性同士でペアを組んでいるのをよく見かけますし、異性同士でなくても組めます。
カップルを組んで踊る様子=塚田さん提供
――いつ活動していますか。
塚田 火曜日と木曜日の4限後に、1号館の講堂や共通研究棟の3階などで練習をしています。練習では、1回につき2曲ほど、新しい曲を先輩が後輩に教えていきます。
――1回で2曲は多いですね。
塚田 1つの曲はそこまで難しくありませんし、曲を完成させるというより、知っている曲の数を増やすことを重視しています。私たちの部は、正確には分かりませんが100~150曲くらいレパートリーを持っていて、上回生は音楽さえあれば踊ることができます。また、民族舞踊部業界全体では200~300曲ほど定番といえる曲があり、ここに毎年のように新しい曲が加わっています。私たちも今年から部員の発案で東京音頭という曲を始めました。これは盆踊りの曲として有名です。
1号館での練習風景=塚田さん提供
――大会などはありますか。
米倉 月に1回程度、近畿の国公立大学どうしで集まってダンスをしたり、親睦を深めたりする会があります。そこでは、適当に50曲ほど流して知っている曲であれば踊り、知らなけらば見よう見まねで踊ったり、手の空いている人と話したりします。年に2回ほど、全国の民族舞踊部が集まる大会もありますが、ここでも同様のことをします。それぞれの団体は自由にダンスを選ぶので、発祥国が違えば種類も全く違い、採点競技の要素や順位を決めるようなことはありません。また、フロイント独自のイベントで、毎年11月ごろにOB、OGを招いて発表会を行っています。これは普段と違って、3ヶ月前から衣装なども含めて入念に準備したダンスを発表する、年に1度の特別な機会です。他にも、各大学の民族舞踊部が主催するパーティーに行くことも多いです。
――衣装はどうやって用意しているのですか。
米倉 ダンスで使う音楽はインターネット上から探してきますが、動画であればその地方の民族衣装が映っていることが多いので、それを参考にして生地を裁断するところから手作りしています。自力で刺繍を入れる人もいます。去年の1回生には、ジョージアまで衣装を買い付けに行き、ついでに現地の舞踊団でダンスを習ってきたという強者も存在しました。
衣装はラトビアの民族衣装で、ほとんどが手作りだという=塚田さん提供
――他大学との結びつきはどうですか。
塚田 先ほどのOB、OGを招待する発表会には、市大関係者だけでなく。他大学の現役生、OB、OGが頻繁に来ます。また、大会で全国に知り合いを増やせるので、地方に旅行するときに泊めてもらえます。他大学との交流といえば、年2回の合宿を行っていますが、合宿に他大学の人が付いてくることがよくあります。人数が足りずに他大学の民族舞踊部が潰れそうになったときには、フロイントから人を派遣し、何とか持ち直したこともあります。縦にも横にも結び付きは強いと思いますね。
――なぜ民族舞踊部に入ったのですか。
塚田 変わった人が多く、面白そうだったからです。それこそ、ジョージアに行った人もそうですし、他にはその辺の雑草を食べる人がいます。総じて、変わり者が多い所だと思います。
松本 大学で新しいことを始めたかったからですが、なんとなくですね。民族舞踊がしたくて入ってくる人は少数派です。
――最後に、新入生に一言お願いします。
塚田 私たち民族舞踊部フロイントには変人、奇人がたくさんいます。自分は変わっている、と思っている人はフロイントに是非来て下さい。お待ちしています。
(出展元:学生新聞Hijicho HP)